スミイカと新イカのお話。
2017年9月12日

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7月下旬くらいから、市場には新イカが出始めます。
スミイカ(コウイカ)の子供である新イカは体長5センチほど。一匹で一貫握るのにちょうどいいサイズのイカです。
優雅ではスミイカと新イカの親子での食べ比べでお出しさせていただいたりもしています。
スミイカはよく熟成させるとねっとりとした食感と噛めば噛むほど甘みが出てくる旨味を楽しむことが出来ます。
新イカは実に柔らかく口当たりが元々良いのに加えて、バランスのいい甘味と旨味を持っています。5センチくらいの新イカは、一貫に1枚つけるのが実に寿司と調和するのです。
この新イカ。実は出始めの7月下旬は実はものすごい高い値段で取引がされます。
シンコが江戸前寿司の初夏を感じさせてくれる魚であれば、新イカは寿司職人に盛夏を感じさせてくれる寿司ネタかもしれません。
8月もお盆を過ぎると新イカの値段も落ち着いてきて、9月になるとどんどんと大きくなり、秋から冬にかけて最も市場に出回ります。
ちなみに、スミイカの寿命は1年間。春に生まれ、徐々に大きくなることもあって季節を感じやすいイカでもあります。
今の時期を逃すと来年までおあずけになってしまう新イカ。
ぜひ優雅でご賞味いただければ幸いです。